2013-01-01から1年間の記事一覧

雇用改革のカギは「明確化」 非正規社員の権利も守れる

ウェッジ12月号(11月20日発売)に掲載された記事です。ご一読いただければと存じます。 オリジナル→http://wedge.ismedia.jp/articles/-/3395 KEYWORD 「雇用ルールを明確にする」 「解雇特区を許すな」。9月末から10月にかけて、野党や左派系メディアが色…

巧妙なスピーチに彩られた2013年のアベノミクス 2013年、安倍首相の「有言実行度」を検証

安倍晋三首相のスピーチは驚くほど巧妙だ。だが、それが首相の本心からの信条吐露なのか、あるいはブレインやスピーチライターが書いた計算づくの演出なのか。有言実行か巧言令色なのか。就任一年で靖国参拝に踏み切った安倍首相の「本音」がどこにあるのか…

「金融将来ビジョン」描かない金融庁・財務省「無責任体質」の罪と罰

12月13日、霞が関の財務省4階にある会議室のテーブルを、日本の金融業界の先行きを左右するキーマンたちが取り囲んでいた。「金融・資本市場活性化有識者会合」。金融分野の成長戦略をまとめる目的で、金融庁と財務省が設置したものだ。メンバーは大物ぞろい…

日経平均16000円台乗せで、再び火がつく高額品消費。アベノミクスの成否はやはり株価次第

日経平均株価が6年ぶりに1万6000円台に乗せました。株高の効果が最も出ているのが高額品消費です。百貨店での高額品は夏以降、再び売り上げの伸び率が高まっています。また、円安は海外からの観光客の増加にも結び付いており、百貨店の売り上げに貢献してい…

政治に「新たなねじれ」顕在化

「衆参のねじれ」は解消したものの、国民の多数意見と国会の多数という新たな「ねじれ」が顕在化しているように思います。就任当初は国民の自民党への支持に関して謙虚だった安倍首相は、参院選挙後、自信を持ち過ぎたのではないか。内閣支持率が一気に10ポ…

名古屋エムケイが痛烈批判!タクシー「値上げ指導」はアベノミクスの規制緩和路線に真っ向から反する

供給を減らし、価格を上げれば、事業者の収入は増える−−。この数式が成り立つには、需要が減らないという前提があります。高くてサービスが悪くても他に選択肢がないから利用する、そんな時代はとうの昔に去っています。消費者にそっぽを向かれたら、需要は…

日本のエネルギーコストは下がるのか!? LNG市場創設に動き出した経産省の狙いとは

エネルギー関係の原稿を「スマートエネルギー情報局」に書きました。LNG取引所の話です。→http://gendai.ismedia.jp/articles/-/37785 LNG価格をどうやって引き下げるか財務省が12月9日に発表した10月の国際収支(速報)によると、経常収支が1,279億円の…

アベノミクスはドイツのシュレーダー改革に学べ 「株式持ち合いの解消」が焦点

12月上旬、ドイツのシュレーダー前首相が来日しました。シュレーダー氏は左派で労働組合などを支持母体とするSPDの所属ですが、首相在任中はドイツ企業の復活に向けた大胆な改革を行ったことで知られます。最終的には支持母体の労働組合からも反発を食ら…

I think about my life as having a cup of coffee(フリー淡路ブックNo4特集記事)

淡路町を中心とする神田の町おこしに向けてフリーマガジン「FAB(フリー淡路ブック)」の取材と記事執筆をお手伝いしています。第4号はカフェ。私の事務所がある神田神保町にもたくさんのカフェがあります。人と人をつなぐ「場」としてのカフェの魅力を…

米国の包囲網に「敗北」寸前の「スイス金融界」

米国はスイス金融を叩き潰すつもりではないか、2002年にチューリヒに赴任して以降、繰り返しそんな感想を抱きます。スイス金融の「最大の特長」でもあった守秘義務を放棄させるために、これでもか、といわんばかりの圧力を繰り返しかけているのです。逮捕さ…

マンション修繕積立金の98%は実質破綻している!「談合」の常態化で、食い物にされる大規模修繕工事

私も以前、分譲マンションに住んでいたことがありますが、正直言って管理組合の会合にはほとんど出たことがありませんでした。そんな「関心の薄さ」が大規模修繕工事での「談合」を常態化させているのだそうです。現代ビジネスにアップされた原稿です。→http…

米景気の先行き「期待」を示す時計輸入の行方

時計専門雑誌「クロノス日本版」に連載している「時計経済観測所」。時計と景気を関連付けて分析するユニークなコラムです。隔月刊の雑誌も素敵な編集ですので、是非、本屋さんで手にとってみてください。クロノス→http://www.webchronos.net/ Chronos (クロ…

来春から国家公務員の給与アップ 民間より霞が関に配慮する安倍内閣(週刊エコノミスト) 

週刊エコノミストの12月10日号に掲載された拙稿を以下に再掲します。 特集は「緩和相場の毒」というタイムリーなテーマです。是非お買い求めください。 エコノミスト→http://www.weekly-economist.com/[rakuten:booxstore:11212253:detail] 安倍晋三内閣は11…

「税理士vs会計士」自滅の泥仕合

ファクタの2013年12月号(11月20日発売)に掲載された連載コラム「監査役 最後の一線 第32回」の原稿を、編集部のご厚意で以下に再掲いたします。是非お読みください。 →http://facta.co.jp/article/201312013.html税理士と会計士の縄張り争いが泥仕合の様相…

28歳になった時に社会で活躍できる女性になるために---「伸びる子の育て方」を品川女子学院の漆紫穂子校長に聞いた

女性が活躍できる社会、というのは理想論ではなく、少子高齢化する日本では社会を維持するうえで選択余地のないことです。安倍首相がアベノミクスで「女性の活躍促進」というのは、そんな切実な現実が背後にあります。では、女性を育てる教育現場はどう考え…

消費税増税、景気への影響は不可避 早期の立ち直りには改革の実行を 

12月1日発売のエルネオスの連載コラムの原稿を以下に再掲させていただきます。 月刊エルネオス→http://www.elneos.co.jp/硬派経済ジャーナリスト 磯山友幸の≪生きてる経済解読≫連載─32 消費税率が来年四月一日から引き上げられる。現行の五%から八%になる…

司法制度改革は本当に不要なのか? 合格者抑制策でロースクールは崩壊寸前

司法試験合格者数が増え過ぎて弁護士の質が落ちたと言う声が弁護士業界には根強くあります。では、日本の弁護士は多過ぎるのでしょうか。政府は弁護士の数を増やす計画だった司法制度改革を後退させる方針です。本当に日本の司法は「過大」なのでしょうか。…

「80年遅れ」の銀行規制を放置する金融庁の「怠慢行政」

欧州では銀行が国債を保有するリスクについて真剣に議論されています。国債を大量保有している日本の銀行はどうなのか?国債の前に株式保有のリスクも考えるべきでしょう。フォーサイトに原稿を書きました。 ギリシャなどの債務危機に直面した欧州では今、銀…

大企業の交際費が一部非課税へ ないよりマシの施策だが「バブル再び」はあり得ない

政府は、大企業の交際費も一部を非課税とするそうです。ところが、いくら非課税になるのかと思ったら、中小企業並みの年間800万円だそうで、消費税増税の影響を吸収するには程遠い規模になる模様です。消費の行方に不透明感が漂う中で、4月の増税で景気が失…

「アベノミクス指数」意識する経営者

東京証券取引所と日本経済新聞が新しい株価指数の算出を来年1月から始めます。実はこの指数、安倍内閣の成長戦略に盛り込まれていたもので、“アベノミクス指数”と言っても過言ではありません。証券界や投資家からは冷ややかな見方が出ていますが、毎年対象…

「バイト・テロ」とSNSでの「炎上」を防げ!ついに新入社員への研修教材が静かなブームに

ちょっとした悪ふざけのつもりのアルバイトの投稿が店を閉店や倒産に追い込む。そんなSNS上の「炎上」事件が頻発しています。若者のレベルが下がったというよりも、SNSの登場で誰でも「発信」できるようになったことが大きいのでしょう。企業も防衛策…

東京五輪までに2000万人 外国人旅行者倍増を民間で

秋の連休はどこの観光地も満員で、ホテルや飛行機がなかなか取れないこともありました。外国人旅行者の増加はまだまだ序の口。国主導で旅行者を増やすのではなく、民間の知恵で日本の魅力を磨いていきたいものです。ウェッジの連載に掲載された記事を編集部…

政府が好き勝手に「秘密」指定。その数40万件以上? 霞が関支配を復活させる「アブナイ」法改正が着々と進行中

国として秘密を守るルールが必要だという点には賛成しますが、今審議中の特定秘密保護法案は、あまりにも法律として杜撰で、定義もあいまい、拡大解釈、拡大運用の懸念が大ありです。メディア人が縛られるだけでなく、一般の人にも影響が及ぶかもしれません…

金融庁は本日も抜本改革やる気なし 大物揃いの有識者会議は「言い訳作り」ではないのか!?

「日本の金融業が世界で闘うなんて所詮無理な話だ」。政治家や官僚だけでなく、金融業界の人たちと話していてもそんな言葉を耳にします。意欲のデフレとでも言うのでしょうか。金融行政を司る金融庁も似たような印象です。日本で金融資本市場の活性化なんて…

安倍政権の「本気度」を測る外国人投資家の「3つの基準」

最近、「安倍首相は本気で改革する気があるのでしょうか」という質問を受けることが増えました。そんな懸念を表してか株価も一進一退が続いています。今のところ外国人投資家の買い姿勢にも変化がないのですが、改革に向けた本気度を探っているのは外国人投…

役員報酬にも「成果主義」の合理性

「安かろう悪かろう」というのは日本でしばしば言われる価格と品質の相関ですが、経営者の報酬も同じようなことが言えるのではないでしょうか。経営者の多くは欧米の高額報酬を批判しますが、日本は報酬が安いから成果を上げなくてもいい、と言っているよう…

訪日外国人旅行者の急増は時計に追い風

時計の専門誌「クロノス」に連載している「時計経済観測所」。経済と時計のつながりをみる視点で書いています。 是非、雑誌もご覧になってみてください。→http://www.webchronos.net/ Chronos (クロノス) 日本版 2013年 11月号 [雑誌]出版社/メーカー: 東京…

特定秘密保護法の対象は現段階で40万件と霞が関 いったいどこまでが「秘密」なのか

政府として秘密を守ることは重要なことだと思いますが、一方で、その秘密がいずれ国民の前に公開されることが前提だと思います。今審議されている「特定秘密保護法案」は法案を読んでみると、曖昧な点が多過ぎると感じます。現代ビジネスにアップされた原稿…

日本復活に外国人投資家が注目する「社外取締役」はなぜ必要か?

10月1日発売の「エルネオス」に掲載された連載コラムの記事です。オリジナルページ→http://www.elneos.co.jp/硬派経済ジャーナリスト磯山友幸の≪生きてる経済解読≫ 連載──31(「エルネオス」2013年11月号) 日本企業復活のリトマス試験紙 外国人投資家と話すと…

安倍首相の改革姿勢に疑問符? 公務員制度改革が「逆行」の気配

第1次安倍内閣は公務員制度改革の先鞭を付けた内閣でした。ところが同じ安倍氏が首班の内閣が改革を逆行させようとしています。遂に、公務員制度改革の制度設計に携わった元官僚たちが、声を上げました。日経ビジネスオンラインに掲載された記事です。是非…