「原発5基廃炉」決定:「安全性」と「温暖化」の議論は始まるか

運転開始からおおむね40年が経過した老朽原子炉5基の廃炉(廃止措置)が決まった。3月17日から18日にかけて関西電力日本原子力発電中国電力九州電力の4社が発表したもので、原則40年で廃炉すると定めた原子炉等規制法のルールが初適用される。 廃炉が決まったのは、関西電力美浜原子力発電所1号機と2号機、日本原子力発電敦賀原発1号機、中国電力の島根原発1号機、九州電力玄海原発1号機の5基。1970年3月から1975年10月にかけて運転が開始されたもので、今年末時点ですべてが運転期間40年を超える原子炉だ。2013年7月に改正された原子炉等規正法では、1回に限って最長20年間の運転延長を申請する道もあるが、厳格になった原子力規制委員会の審査基準を満たすには巨額の設備投資が必要になるとみられることから、各社とも廃炉に踏み切った。 これとは別に、日本原電の東海原発1基、中部電力浜岡原発1号機、2号機の2基、そして東日本大震災で被災した東京電力福島第1原発の6基がすでに廃炉に入っており、今回の40年超廃炉5基を合わせると14基の廃炉が決まったことになる。これによって、国内の原発原子炉は残り43基となる。 以下、新潮社フォーサイトで(有料)→http://www.fsight.jp/33883