「国」は「市場」に勝てるのか

CFO協会のWEBマガジン「CFO FORUM」に定期的に連載している『COMPASS』に5月16日に掲載された拙稿です。ぜひご一読ください。オリジナルページ→

https://forum.cfo.jp/cfoforum/?p=22530/

 世界的なインフレにウクライナ戦争が拍車をかけている。日本も原油などエネルギーや小麦などの輸入原料の価格上昇に直面している。長期にわたってデフレ対策こそが日本政府の最大の課題だったが、ここへきて日本経済を取り巻く環境は180度変わり、インフレ対策にどう取り組むかが焦点になってきた。

 価格上昇に対して、岸田文雄内閣は財政支出でこれを抑える方策に打って出た。2022年1月、原油価格の上昇に対して、ガソリン価格を全国平均で172円程度に抑えるために石油元売り会社に補助金を出す制度を始めた。3月末までの時限措置として打ち出され、補助額は1リットル当たり最大5円とした。実際、1月27日~2月2日分の補助金は3.4円、2月3日~9日分は3.7円に過ぎなかった。


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