世界が注目する「日本の不動産」と「政治リスク」

 世界で不動産価格が再び上昇している。2008年のリーマンショック後は、株式などと共に大幅に下落したが、急速に戻しているのだ。金融危機に揺れる欧州でも、ドイツやスイスの不動産に投資資金が流れ込んでいる。景気の減速が指摘されている中国でも不動産熱はなかなか冷めない。そんな中で、世界の投資家が注目しているのが、米国と共に価格の下落傾向が止まらない日本の不動産の行方だ。世界的な超割安水準にあるものの、「政治リスク」を前に投資家は二の足を踏んでいる。金融危機に揺れる欧州のど真ん中にあるスイスが不動産ブームに沸いている。チューリヒ湖に面した高級住宅地には新しい高級マンションが建設され、価格は軒並み2億円以上だ。スイスの不動産はこの10年、ほぼ一貫して上昇してきた。もともと供給量が少ないということもあるが、欧州統合の余波でスイスに移住する金持ちが急増。不動産を取得する例が目立っているのだ。…

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