大阪「地域政党」への回帰を目指す「橋下維新」は再生可能か

大阪維新の動きは東京にいると今ひとつ分かりません。東京で会合がある際など取材していますが、東京の感覚と大阪の感覚の違いもあるようです。シンポジウムの司会で大阪にに行ったので取材してきました。

 大阪市橋下徹市長(大阪維新の会代表)の辞職による出直し市長選挙が3月23日に行われる。2月1日に突如辞職を表明したのは、前日の1月31日に行われた「大阪都構想」の制度設計を話し合う「法定協議会」で、公明党が反対に回ったタイミングだったが、それはあくまで引き金。地盤沈下が著しい「維新」の再生に向けた「勝負」にいずれ打って出ることを迫られていた。橋下氏や同氏に近い府・市議は、原点とも言える「大阪都構想」を争点として掲げることで、大阪地域政党への回帰を狙っている。だが果たしてそれで求心力を取り戻すことができるのかどうか。 「怨念の政治」と化した選挙戦「東京のメディアは、もう橋下維新は終わったと思っているかもしれませんが、大阪市民の思いは変わっていません」 橋下氏に近い大阪維新の会の幹部は言う。大阪市民が橋下氏を支持してきたのは、地盤沈下が著しくこのままでは立ち行かなくなるのは明らかな大阪経済の立て直しを訴えてきたから。大阪市大阪府を統合する「大阪都構想」は本来、そのための第1歩という位置づけだった。その大阪経済再興への市民の期待は変わっていない、というのである。 出直し市長選挙で「大阪都構想」を唯…  以下、新潮社「フォーサイト」で(有料)→http://www.fsight.jp/24496