2012-04-01から1ヶ月間の記事一覧

東北発の景気回復は本当か

東北発の景気回復が始まろうとしています。巨額の復興予算を被災地という限られた地域に集中投下するのですから、少なくともその地域の景気が過熱するのは当然といえます。さて、果たしてそれが日本全国に広がるか。私は復興が本格化すれば、東北の好景気が…

「原子力規制庁」の設置を急ぐ霞が関の本音

フォーサイトの原稿もなかなか読まれているようです。ありがとうございます。 政府は、環境省の外局として新設する原子力規制庁の4月1日発足を断念した。すでに関連法案を国会に提出しているが、野党が規制庁の独立性が乏しいと問題視しており、審議入りのメ…

日本の武器は「信用」 金融産業のプロを育てろ

WEDGE「復活のキーワード」4月号を編集部のご好意で転載いたします。 オリジナルページ → http://wedge.ismedia.jp/articles/-/1788 ヒト・モノ・カネが集まらない国は栄えない。世界中から優秀な人材を集めるための仕組みを議論すべきだという話を2月…

「AIJ」を省益拡大の具にするな

AIJ投資顧問の巨額年金資金消失事件は、起こるべくして起きた事件です。同じような規模の年金消失が相次ぐかどうかは別として、多くの基金がAIJに投資していた基金と同様の問題を抱えています。これを機に年金運用のあり方について、もっと議論が盛り…

意地でも原発規制を手放さない 霞が関が嫌う「独立規制機関」

政府が設置法案を出している原子力規制庁の独立性を高めた自民・公明の対案が早ければ今週末にも国会に提出される見通しです。原発を再稼働させるなら、その安全性に目を光らせる規制機関は、きちんと独立性の高い組織にしなければならないのは当然だろうと…

粉飾「藪の中」が心地いい監査法人

少し古くなってしまいましたが、FACTA3月号の連載記事を編集部のご厚意で再掲させていただきます。 オリジナルページ→ http://facta.co.jp/article/201203041.html東京証券取引所が1月、オリンパス株の上場維持を決めた。様々な課題を残したが、責任が…

「GNH」幸福度を追求するブータンの高い経済成長率

昨年の国王訪日もあり、ブータンは高い関心を呼んでいます。ただし、GNHという指標が決して経済成長を否定しているわけではない点は留意すべきでしょう。WEDGEオリジナルページ→ http://wedge.ismedia.jp/articles/-/1734 東日本大震災が起こって丸1…

溝口敦 「暴力団」(新潮新書)

先日、ジャーナリストの溝口敦さんにお会いしました。15年以上前から存じ上げていますが、いつも静かで穏やかな方です。「パチンコ 30兆円の闇」「食肉の帝王」「暴力団」と著書のタイトルを書くだけでも、溝口さんが「日本のタブー」に挑戦してきたことが分…

原子力規制庁の独立性に世界の目

政府内では原発再稼働に向けた動きが活発ですが、現状では国民の納得が十分に得られたとは言えないでしょう。エネルギー政策をどうするかという以前に、誰が原発の安全性を担保するのか、その信頼が根本から崩れたままであることをきちんと直視すべきでしょ…

郵政改革後退を国民は望んでいるか。小泉改革見直しを"全会一致"で決めた自民党は「政策より怨念」?

本日、4月12日、郵政民営化改正法案が衆議院を通過しました。あれだけ大騒ぎして決めた郵政民営化を逆戻りさせる法案は、さほど議論もないままに成立しそうです。「官から民へ」という掛け声が、今や「官民一体」へと大きく変わりました。何でも政府が関…

猛烈な反発をかいくぐって大阪市「チーム野村」がたどり着いた「表層部分の一部」

当たり前の事ではありますが、関西に出張して大阪市のニュースが多いのを痛感しました。東京のメディアは絶対的な報道量が少ないうえ、橋下市長の派手な言動ばかりを取り上げているように感じます。なかなか大阪で起きている本当の事は東京にいては理解でき…