「監査役 最後の一線」

銀行「5%ルール」緩和の筋悪度

11月20日発売の「FACTA」12月号に掲載した連載記事を編集部のご厚意で転載します。 オリジナルページ → FACTA http://facta.co.jp/article/201212011.html1929年大恐慌の反省から生まれた米国の法律がある。グラス・スティーガル法(33年銀行法)。金融…

国民新党の軛を逃れた「金融相」

10月20日発売の「FACTA」11月に掲載した連載記事を、編集部のご厚意で転載します。少し古くなってしまいましたが、ご一読下さい。 オリジナルページ FACTA → http://facta.co.jp/article/201211020.html野田佳彦第3次改造内閣が発足した。1…

東証社長処分「ちゃぶ台返し」の裏

9月20日発売の「FACTA」10月号に掲載した連載記事を編集部のご厚意で転載します。 オリジナルページFACTA→http://facta.co.jp/article/201210002.html 東京証券取引所が8月24日、金融庁から業務改善命令の行政処分を受けた。8月7日に起きたシステム障害で、…

社外取締役不要の「言い訳」を笑え

FACTA9月号に掲載した連載記事を編集部のご厚意で再掲します。 オリジナルページ→ http://facta.co.jp/法務省の法制審議会会社法制部会は8月1日、「会社法制の見直しに関する要綱案」をまとめた。昨年末に同部会で選択肢として示されていた「社外取締役1人…

金融庁が「詐称」を容認した学者

民主党政権とは何だったのか、次の総選挙の後には様々な本が出版されるに違いありません。そんな中で、私が疑問に思い続けているのは、なぜ、民主党が政権交代以来、「金融担当大臣」を国民新党に委ね続けているのか、です。得票率数%の国民の支持を得たわ…

東電決算書に描かれた「だまし絵」

少し古くなりましたが、FACTA7月号の記事を編集部のご厚意で再掲します。最近最も過激なメディアといえるFACTAに連載をいただいて1年余がたちました。よく「なぜ、監査役 最後の一線というタイトルなのですか」と聞かれます。監査役についての話題を書くと…

オリンパス新取締役11人の「原罪」

FACTA6月号の連載コラムを編集部のご好意で以下に再掲致します。 オリジナルページ→http://facta.co.jp/article/201206034.html長年にわたって巨額の損失を隠し続ける粉飾決算事件を起こしたオリンパスが、新経営陣を選ぶ臨時株主総会を4月20日、都内…

東電「カタチ偏重」と会長人事難航

Facta5月号に掲載した記事を編集部のご厚意で再掲します。 オリジナルページ → http://facta.co.jp/article/201205049.html 駆け出しの記者だった時代、財界人取材で東京電力の会長室に何度か行ったことがある。ドアを開けると、部屋の半分の電気が消…

「AIJ」を省益拡大の具にするな

AIJ投資顧問の巨額年金資金消失事件は、起こるべくして起きた事件です。同じような規模の年金消失が相次ぐかどうかは別として、多くの基金がAIJに投資していた基金と同様の問題を抱えています。これを機に年金運用のあり方について、もっと議論が盛り…

粉飾「藪の中」が心地いい監査法人

少し古くなってしまいましたが、FACTA3月号の連載記事を編集部のご厚意で再掲させていただきます。 オリジナルページ→ http://facta.co.jp/article/201203041.html東京証券取引所が1月、オリンパス株の上場維持を決めた。様々な課題を残したが、責任が…

「社外取締役」を嫌がる経営者の和

オリンパスのような企業の不祥事をどうやったら防げるか。民主党、自民党ともに議員がチームを作って会社法のあり方などについて議論を進めている。焦点は、経団連など経済界の嫌がる「社外取締役の義務付け」に国会がGOサインを出すか。法務省の試案では「1…

「モノ言う」企業年金連合会の変節

実践コーポレートガバナンス研究会(http://icgj.org/)の門多丈(かどた・たけし)さんからメールが来ました。米国のサンディエゴ近郊で開かれていたPacific Pension Institute Winter Round Tableに参加していたそうです。カルパースなど米国公的年金や欧…

あずさと新日本に「結果責任」問え

オリンパスの巨額損失隠し事件で、東京地検特捜部が菊川剛元社長ら7人を逮捕しました。今回の事件では、雑誌FACTAの追及を受けた会社側が過去の損失隠しを認め、第三者委員会でどんどん「真実」が明らかになっていくという珍しい展開になりました。今…

昔MOF担、今ロビイストの影

FACTAに連載中の「監査役最後の一線」は、全国の監査役が日々企業の業務監査に携わる際に自らのやるべきことを考えるきっかけにしていただきたい、という思いで執筆しています。古くなりましたが11月号の記事を編集部のご厚意で再掲させていただきま…

監査法人トップ「民下り」に疑問符

2011年10月号 連載 [監査役 最後の一線 第6回] by 磯山友幸(経済ジャーナリスト) →http://facta.co.jp/article/201110062.html今年6月24日に開かれたクボタの株主総会でちょっとした異変が起きた。議案採決の時のことだ。ほとんどの議案が100万を超す賛…

勝財務省が東証「斉藤おろし」画策

FACTA 2011年9月号 連載 [監査役 最後の一線 第5回] 8月20日頃に配本された記事ですが、編集部のご厚意で資料として再掲させていただきます。 →http://facta.co.jp/ 財務省は8月2日付で中尾武彦国際局長を財務官に昇格させるなど、幹部人事を発令した…

会計士協会長、早くも「2アウト」 

FACTA 2011年8月号 連載 [監査役 最後の一線 第4回] オリジナルHP→ http://facta.co.jp/article/201108030002.html 7月20日に配本された記事ですが、資料として再掲させていただきます。 日本公認会計士協会で前代未聞の会長解任騒動が起きた。昨年…

「なんちゃって血判状」の腰砕け

この2カ月で国際会計基準IFRSを巡る状況は劇的に変わった。前を向いてひたすら走っていたマラソンランナーが突然止まったかと思うと元来た道を逆走し始めたような感じだ。その、そもそものきっかけになった反対派がまとめた要望書についてファクタに書いた…

震災に乗じる「IFRS反対派」

金融庁がようやく重い腰を上げる。2012年に上場企業に使用を義務付けるかどうか判断することになっている国際会計基準IFRSの扱いについて、6月末に企業会計審議会を開催することを決めた。昨年後半から経済産業省や一部の企業人を中心にIFRSの強制適用に反対…