「生きてる経済解読」

「日本の稼ぐ力を取り戻す」主役は企業 経営者のマインドが変わるかどうかが鍵

月刊エルネオスのコラム「生きてる経済解読」の8月号(8月1日発売)に掲載された記事です。編集部のご厚意で転載させていただきます。ぜひご一読ください。エルネオス→http://www.elneos.co.jp/ 安倍晋三内閣が六月二十四日に閣議決定した「日本再興戦略 …

雇用制度改革の裏に深刻な人手不足 女性や外国人の雇用拡大が焦点に

7月1日発売の月刊エルネオスに連載中の「生きいる経済解読」の掲載記事を、編集部のご厚意で以下に再掲させていただきます。エルネオスのHPは→http://www.elneos.co.jp/ 六月末に閣議決定する政府の成長戦略改訂版では、雇用分野の規制見直しが盛り込ま…

景気回復に必要な企業倒産が増加中の今 倒産で個人を破滅させない仕組みが必要

米国のGMにせよ、日本のJALにせよ、経営破たんした企業の復活が目立ちます。倒産によって様々な債務を減免されるわけですから、当たり前と言えば当たり前。経済循環の1つのプロセスとして企業倒産は必要なのです。ところが、これまで戦後の日本は右肩…

株主総会での取締役選任議案に異変 株主に求められる「スチュワードシップコード」

地味な改革ですが、生命保険会社などの機関投資家に、保険契約者の利益を第一に考え、投資家として行動するよう義務付ける「スチュワードシップ・コード」が日本にも導入されます。これによって、日本企業のコーポレートガバナンス改革が一歩前進することは…

「国の借金」の増加は収まるか、それとも急増か 3月末の残高次第でアベノミクスの評価が決まる

増税して仮に歳入が増えても、歳出で大盤振る舞いしたら元も子もありません。史上最大の規模の予算を通した安倍晋三内閣は日本の借金を大きく増やすのか、それとも減らすことができるのか。1000兆円を超えた国の借金の推移に注目していきたいと思います…

タクシー減車法は「サービス向上推進法」か? 規制緩和のあり方が問われる「霞が関」のロジック

タクシーの車の数が増えすぎたからタクシー乗務員の収入が減った、だからタクシーを減らせば乗務員の収入は増える−−。このロジックは正しいのでしょうか。これまで実際に行われた規制緩和が俎上に載せられ批判されることはありましたが、規制強化の効果が検…

アベノミクスの切り札「国家戦略特区」は 所轄官庁外しで岩盤規制を打ち破れるか

1日発売の月刊「エルネオス」に掲載した連載記事です。今回は国家戦略特区を説明しました。硬派経済ジャーナリスト磯山友幸の《生きてる経済解読》連載──34 安倍晋三首相が規制改革の突破口と位置付ける「国家戦略特区」が動き出した。昨年十二月七日に法案…

土俵際で逆転「規制強化」となった薬事法改正 医療用には薬剤師の対面販売を義務付け

月刊誌エルネオスは霞が関や永田町で読者が多いように感じます。いただいている連載コラムでは、なるべく易しく経済問題を解説したいと考えています。1月1日発行の新年号に掲載した原稿を、編集部のご厚意で以下に転載します。 月刊エルネオス連載 硬派経…

消費税増税、景気への影響は不可避 早期の立ち直りには改革の実行を 

12月1日発売のエルネオスの連載コラムの原稿を以下に再掲させていただきます。 月刊エルネオス→http://www.elneos.co.jp/硬派経済ジャーナリスト 磯山友幸の≪生きてる経済解読≫連載─32 消費税率が来年四月一日から引き上げられる。現行の五%から八%になる…

日本復活に外国人投資家が注目する「社外取締役」はなぜ必要か?

10月1日発売の「エルネオス」に掲載された連載コラムの記事です。オリジナルページ→http://www.elneos.co.jp/硬派経済ジャーナリスト磯山友幸の≪生きてる経済解読≫ 連載──31(「エルネオス」2013年11月号) 日本企業復活のリトマス試験紙 外国人投資家と話すと…

家事代行は消費? それとも経費? 少子化の切り札、育児費用の税額控除

女性の活躍推進を掲げる安倍晋三首相。ニューヨークの国連演説でもその取り組みを強調していました。では、具体策として何をやるのか。実は、自民党の提言や成長戦略には面白い「策」が盛り込まれています。財政当局の大胆な発想の転換が必要なだけに、実現…

「景気減速」でも7%成長を維持する 中国のバブルと日本のバブルの違い

エルネオス9月号(9月1日発売)の連載コラムに書いた記事を編集部のご厚意で以下に再掲いたします。 エルネオス→http://www.elneos.co.jp/ 腐敗撲滅運動で景気が沈静化 中国経済の減速が鮮明になってきた。今年一〜三月期の実質成長率はプラス七・七%と事前…

消費税増税の先延ばしはあるか 問われる安倍首相の決断

いよいよ政府の集中点検会合で「消費税率の引き上げの影響」について意見聴取が始まりました。さて、安倍首相はどんな決断を下すのでしょうか。エルネオス8月号(8月1日発売)に掲載したコラムを編集部のご厚意で再掲します。 エルネオス→http://www.elne…

“期待外れ”の成長戦略に埋め込まれた 「岩盤規制」を破る道具が「国家戦略特区」

乱高下を続ける株価ですが、外部要因に振り回される度合いが落ちたような感じがします。急激な円高や、米国株の急落、中国株の急落などでも、下げた後、下値に買いが入っているようで、案外底堅い。久しぶりに日本株を日本のファンダメンタルズで買うムード…

アベノミクスで財政が健全化に向かう?財務省にとっては「不都合な真実」

月刊誌エルネオスにいただいている連載ではなるべく優しく解説すると共に、マスメディアとは違った視点を提供することを心掛けています。今回は国の借金について考えました。日本の借金は問題ではない、などと言うつもりはありませんが、危機を煽ることで、…

「アベノミクス」円安効果が最も表われる 外国人観光客関連産業から景気は復活する

アベノミクスで円安株高になっても簡単には実態経済に効果はない、という見方があります。確かに輸出産業が潤ってそれが給与などに反映されるまでには、かなりのタイムラグがあります。ところが最近の統計を見ていると、驚くほどの数字が出始めています。高…

言葉遊びを終えてTPP交渉参加を表明 では、本当に日本の農業は「壊滅」するのか

経営者と話していると、農業に関心を持つ人が多いことに驚きます。でも考えてみれば当然かもしれません。非効率なところにこそビジネスチャンスはあるのですから。安倍首相は日本に強い農業を復活させると言います。それをTPP交渉参加の言い訳にしてはい…

期待感を高めたアベノミクスを 「成長なき株高」に終わらせるな

月刊誌エルネオスに連載中の「経済解読」。テーマが枯渇するのではないか、と思っていましたが、さにあらず。世がアベノミクスで「経済」に関心を持ち出したので、張り切って書き続けようと思います。オリジナル→http://www.elneos.co.jp/景気回復への漠とし…

膨大な復興予算が付きながら 東北発の景気回復は腰折れの不思議

アベノミクスが掲げる「機動的な財政出動」が本当の景気回復に結び付くのか。膨大な復興予算が付いて資金が流入している東北地方の景気は、その先行指標になるかもしれません。エルネオスの今月号に掲載した拙稿です。高額商品が売れた被災地 民主党政権は東…

「安倍流リフレ政策」を断行しても問題がすべて解決するわけではない

月刊誌エルネオスの1月号に掲載された記事を編集部のご厚意で以下に再掲いたします。 ホームページ→http://www.elneos.co.jp/ ■デフレの“恩恵”を受けてきた 政権公約の冒頭に「経済を取り戻す」を掲げて総選挙を戦った自民党。「明確な『物価目標(二%)』…

TPPからは逃げられない「貿易立国日本」 。ただし、交渉には勝つ覚悟が不可欠

月刊誌「エルネオス」に連載させていただいている「硬派経済ジャーナリスト磯山友幸の≪生きてる経済解読≫」も20回目を迎えました。毎回、できる限り問題の要点をやさしく解説しようと心がけています。今回はTPP。これだけ賛否両論が巻き起こりながら、議論の…

延長を繰り返してきたモラトリアム法で 意図的に中小企業の倒産を止めたツケ

「エルネオス」連載 硬派経済ジャーナリスト 磯山友幸の≪生きてる経済解読≫ 金融モラトリアム法をご存じだろうか。民主党に政権交代して金融担当相に就いた亀井静香・国民新党代表(当時)が強硬に導入を主張したもので、二〇〇九年十二月に「中小企業金融円滑…

JAL復活劇で明らかになった 「国が救う私企業」を選ぶルールの不在

日本航空の再上場に反対するライバル会社の反対キャンペーンは凄まじいものがありました。国のカネで復活したゾンビに真面目にやってきた会社が食われてしまうのはオカシイという論理です。一理ある批判なのですが、JALは本当にゾンビなのでしょうか。地…

東北発の景気回復が始まっている── 住宅建設が全国に波及すれば「デフレ脱却」へ

今月のエルネオスに掲載した記事を編集部のご厚意で再掲させていただきます。 エルネオス→http://www.elneos.co.jp/ 月刊エルネオス 連載 硬派経済ジャーナリスト磯山友幸の≪生きてる経済解読≫──(17) 建設系職人の日当はうなぎ上り 「景気が良くなる」と言っ…

会計基準でも懸念されるガラパゴス化  「IFRS反対」で失われる日本の国益

国際会計基準IFRSは、私が経済ジャーナリストとして20年近くにわたってフォローし続けているテーマです。日本は国際基準のヘゲモニーを握るのは、外交力の弱さなどと相まって苦手なのですが、この会計基準分野では国際的な発言力をかろうじて保っていま…

デフレ脱却の切り札? 次期総裁人事は? 国会で盛り上がる「日銀法改正」の意味

デフレから脱却できないのは日本銀行の政策のせいだ、という声が国会を中心に強まっています。そこで言うことをきかない日銀総裁を国会がクビにできるようにしてしまおう、という動きになっています。来年春には白川方明総裁が任期を迎えるため、またしても…

霞が関が「総合取引所」に最後まで反対する情けない理由

消費税増税法案の行方が焦点になっていますが、衆参のねじれ国会の中で、他の法案はほとんど審議が進んでいません。そんな中には、法案が通らないことを霞が関が祈っている法案もあるようです。 ビジネス情報誌「エルネオス」6月号に掲載した記事を編集部の…

AIJ企業年金消失問題で勢いを増す 「年金運用は安全第一で」の落とし穴

月刊誌エルネオス5月号に掲載した連載≪生きてる経済解読≫の記事を編集部のご厚意で再掲致します。雑誌HPは→http://www.elneos.co.jp/ 天下りOB中心の素人基金 一千億円を超える巨額の年金資金を消失させたAIJ投資顧問。国会に証人として呼ばれた浅川和…

意地でも原発規制を手放さない 霞が関が嫌う「独立規制機関」

政府が設置法案を出している原子力規制庁の独立性を高めた自民・公明の対案が早ければ今週末にも国会に提出される見通しです。原発を再稼働させるなら、その安全性に目を光らせる規制機関は、きちんと独立性の高い組織にしなければならないのは当然だろうと…

「31年ぶり貿易赤字」は大ごとではない。 むしろ景気回復の予兆といえるかも。

日銀の“インフレ・ターゲット”導入をきっかけに円高が修正され、株価も上昇しました。こんな事なら、もっと早くにやってみれば良かったのに、と思います。貿易収支が31年ぶりに赤字になったこともあり、日本経済の大きな転換点になる可能性があります。とい…