2011-01-01から1年間の記事一覧

野田首相はやはり財務省傀儡なのか その答えは古川国家戦略相の動きと国家戦略会議設置のための法案が握っている

古川元久議員は財務省を6年で辞め、旧民主党の結成に参加した人です。財務省出身と言われることにご本人も相当抵抗があるようです。民主党の政策づくりには常に関与してきた人でもあります。そんな古川氏が震災以降、超党派の議員連盟などを立ち上げるなど…

うなぎ上りの金価格が示す 世界の常識は「紙幣は信用できない」

月刊エルネオス連載 磯山友幸の≪生きてる経済解読≫ http://www.elneos.co.jp/1日に発売されました月刊エルネオスに掲載した記事を、編集部のご厚意で転載させていただきます。日経ビジネス時代に「金本位制再び」という特集を執筆しましたが、金価格を基準に…

ナンバーワン企業弁護士を激怒させた『東電救済法案』 久保利英明「私はなぜ東電と本気で闘うことを決めたのか」

31日、放射能汚染の被害を受けた11県のJA関係者らの先頭に立ち、東京電力の本社に賠償請求に向かう久保利英明弁護士の姿がテレビニュースで映っていました。毎月末に損害額を請求することにしているそうで、累計額は574億5588万円にのぼると報じられ…

国際会計基準IFRS反対派"逆転勝利"の裏側で動いていた「日本版ロビイスト」

2011/8/24 「現代ビジネス」 → http://gendai.ismedia.jp/articles/-/16990 国際会計基準IFRSの日本企業への強制適用が、6月末に突然、「政治決断」で先送りされた問題は、この欄でも何回か触れた。(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/9505、http://genda…

鎖国を選べば未来はない

7月から産経新聞社が発行する「フジサンケイビジネスアイ」の1面にコラムを頂戴した。ほぼ月に1回のペースで書かせていただけることになっている。初回、紙面改革後のトップバッターだった。ウェブにも掲載されていたのを見つけたので、リンクを張らせて…

会計士協会長、早くも「2アウト」 

FACTA 2011年8月号 連載 [監査役 最後の一線 第4回] オリジナルHP→ http://facta.co.jp/article/201108030002.html 7月20日に配本された記事ですが、資料として再掲させていただきます。 日本公認会計士協会で前代未聞の会長解任騒動が起きた。昨年…

72年ぶりに始まったコメ先物取引の裏側で 天下り先を徹底的に食い尽くす農水省の「東穀取」焦土作戦

霞が関の高級官僚はとことん天下りに固執するものなのだろうか。業界の意思を無視して天下りポストを死守し続けようとする農林水産省の姿勢を見て、やり切れない思いを感じるのは私だけだろうか。 講談社「現代ビジネス」にアップされた記事を、編集部のご厚…

東京電力が売却を決めた日本の資本市場の"心臓部"アット東京の行方

いつの間にか東京電力が握っていた「データセンター」という日本の資本市場の生命線。福島第一原子力発電所の事故に伴う保有資産見直しの一環として売却される見通しだ。証券界では、その売却先がどこになるのか、関心が高まっています。講談社「現代ビジネ…

牛肉の失敗をコメで繰り返すな。徹底的な検査と流通監視でデータを示し消費者を守ることこそ、生産者の利益につながる。

8月3日にアップされた「現代ビジネス」の記事を再掲します。 講談社現代ビジネス→ http://gendai.ismedia.jp/articles/-/14437 コメの収穫期を迎えて、主食であるコメの放射能汚染問題が急速にクローズアップされている。東京電力福島第一原子力発電所の事故…

円高でも「儲かるモノづくり」へ 日本独自の高付加価値化を目指せ

円高が止まらない。1ドル=77円台で推移しており、製造業の経営者からは「電力不足もあり、このままでは日本にいられない」という悲鳴が聞こえる。確かに、ここまでの円高水準となると、ちょっとやそっとのコストダウンや経費削減では追い付かない。今ま…

素人大臣に翻弄される金融庁の非力

本日2日付で金融庁の幹部人事が行われる。三国谷勝範長官が退任、後任に畑中龍太郎監督局長を昇格する。大混乱した国際会計基準IFRS関連では、担当の森本学・総務企画局長が留任、参事官だった池田唯一氏が審議官に昇格、と上層部は温存だが、現場の古…

上山信一氏「大阪維新の会」政策特別顧問インタビュー「東日本大震災の復興はなぜ進まないのか」

本日、講談社「現代ビジネス」にアップされました上山信一さんのインタビューを、編集部のご厚意で転載します。 東日本大震災から4ヵ月以上たったが、いまだに瓦礫の処理などが残り、将来を見据えた復興にまで至っていないのが現実だ。そんな中で、国や県の…

「幹部人事凍結」を破って誕生する金融庁新長官の役割は「沈没するニッポンの資本市場」救済だ

本日、講談社「現代ビジネス」にアップされた拙稿を、編集部のご厚意で転載します。 オリジナルページ→ http://gendai.ismedia.jp/articles/-/13522 新聞各紙は7月26日、金融庁の三國谷勝範長官が退任し、畑中龍太郎監督局長が昇格すると一斉に報じた。 監督…

ドイツ経済の勝因は 左派政権の「小泉改革」にあり KEYWORD 「雇用の流動性」

WEDGE 8月号 復活のキーワード「雇用の流動性」 → http://wedge.ismedia.jp/articles/-/1422 編集部のご厚意で以下に転載させていただきます。 日本のメディアが伝える欧州の経済ニュースと言えば、ギリシャなどの国家財政が危機に瀕しているという話ば…

「なんちゃって血判状」の腰砕け

この2カ月で国際会計基準IFRSを巡る状況は劇的に変わった。前を向いてひたすら走っていたマラソンランナーが突然止まったかと思うと元来た道を逆走し始めたような感じだ。その、そもそものきっかけになった反対派がまとめた要望書についてファクタに書いた…

遅すぎた「コメ先物」上場の影に東穀取生き残りへの農水省の策謀あり

コメの先物が72年ぶりに上場されます。江戸時代に大阪・堂島の米会所で始まったコメの先物取引。現代の感覚だと農産物商品の先物取引と思いがちですが、江戸時代のコメは通貨。つまり、日本は通貨先物を持つデリバティブ先進国だったというわけです。この見…

IFRSの行方。酒場論議の結論は一刻も早く酒場論議を。

昨日7月20日、青山学院大学で「会計サミット」が開かれた。第一部はコマツの坂根会長による講演。日本のモノづくり企業の経営をきちんと考え抜いた論理的な内容。「ダントツ経営」は本にもなっているのでご一読をお勧めします。坂根さんの講演内容もブロ…

「幸せとは何か」ブータン王国レポート(下) 「国民総幸福度」委員会トップのカルマ・ツェテーム長官に聞く 「GNHを支える4つの柱」

ちょっと間があいてしまいましたが、ブータンレポートの(下)が講談社「現代ビジネス」にアップされました。http://gendai.ismedia.jp/articles/-/11947 編集部のご厚意で、以下にも再掲させていただきます。 (上)http://gendai.ismedia.jp/articles/-/7716…

土壇場で反対派委員を大量登用の「茶番」 言論封殺の審議会で強行した「IFRS採用先送り」で本当に喜んでいるのは誰か?

講談社「現代ビジネス」に掲載された拙稿を編集部のご厚意で転載します。 http://gendai.ismedia.jp/articles/-/11138?page=4 審議会というのは、役所がやりたい政策を実現するための隠れ蓑だとしばしば批判されてきた。本尊の姿が見えないから隠れ蓑と呼ば…

もはや輸出国とはいえない日本に 円高は本当にマイナスなのか?

ビジネス情報月刊誌「エルネオス」7月号 連載 磯山友幸の≪生きてる経済解読≫ URL:http://www.elneos.co.jp/編集部のご厚意で再掲させていただきます。輸出倍増でも貿易黒字は減少 為替の円高傾向がすっかり定着している。六月に入ってからも一㌦=七九円台を…

前代未聞の審議会で打ち出したIFRS導入先送りの「論理」。これで国益は守れるのか?

6月30日午後4時から、金融庁の会議室で企業会計審議会の総会が開かれた。傍聴者が会場に入り切れず別室のモニターで傍聴するという株主総会ばりの盛況ぶりだったが、世の関心を呼ぶのに十分な異例ずくめの審議会だった。フリージャーナリストも傍聴可能とい…

IFRS、「米国は判断先送り」は本当か。嘘の材料を使って日本は先送りを決めた?

30日に開かれる企業会計審議会では冒頭、国際会計基準IFRSの全上場企業への導入先送りが決められるそうです。何の議論もなしにです。一部の企業人がまとめた“血判状まがい”が、ここまで政治的に効果を発揮するとは思いませんでした。反IFRS派の人たちはロビ…

国際会計基準IFRS先送り、「政治決断」で失われる国益

霞が関に役人は優秀で、自分自身が正しいと思う政策を持っているいるが、本当に実行できるかとなると立場は弱い。とくに、政治家と上司に「指示」された場合、それに従わざるをえない。というか、それが役人の出世の道だ。 今、金融庁で起きていることは、ま…

日本企業は「国際競争」から脱落する 自見金融相が主導する「国際会計基準IFRS」導入先送りへの懸念 これまでの方針を「政治主導」で一転

講談社「現代ビジネス」で6月22日朝にアップされた原稿を編集部のご厚意で以下に再掲します。 20年以上にわたって繰り広げられてきた会計基準の国際化論議。経済のグローバル化に伴って、ビジネスのルールである会計基準を国際的に統一していくという流れの…

「幸せとは何か」ブータン王国レポート(中)

お待たせ致しました。講談社のウェブ「現代ビジネス」にブータン・レポートの続編がアップされました。 http://gendai.ismedia.jp/articles/-/8616 編集部のご厚意で、以下に掲載させていただきます。是非ご一読ください。 「幸せとは何か」を探るブータン王…

震災に乗じる「IFRS反対派」

金融庁がようやく重い腰を上げる。2012年に上場企業に使用を義務付けるかどうか判断することになっている国際会計基準IFRSの扱いについて、6月末に企業会計審議会を開催することを決めた。昨年後半から経済産業省や一部の企業人を中心にIFRSの強制適用に反対…

「幸せとは何か」ブータン王国レポート(上)

3月に訪ねた“幸せの王国”ブータンの探訪記です。グローバル化と成長を善としてきた経済ジャーナリストの目から見た王国の素顔の一端をお届けします。講談社「現代ビジネス」に6月8日掲載されたものの再掲です。ご一読ください。 現代ビジネスはこちら→ http:…

なぜ震災後も円高傾向が続くのか 阪神大震災後にも起きた資金還流

6月6日、ロンドン市場で為替相場が1ドル=79円台を付けた。震災直後に一気に円高に振れた為替相場は、介入などもあっていったんは円安方向に戻るかに見えたが、ここへ来て再びジワジワと円高になっている。マスコミは80円台割れにも大騒ぎしなくなった。未曾…

大震災で問われる「幸せとは何か」 OECD幸福指数19位は日本が大きく変わるチャンスだ

大震災で人々の価値観が大きく変わった。これは阪神淡路大震災の時も見られた現象で、その後、日本がデフレや金融危機に陥るひとつの要因になった、と私は考えている。人々のマインドの変化、つまり景気の「気」の変化である。 今回の大震災でも国民のマイン…

あなたにも及ぶ東電株急落の影響 資産株があっけなく消える悲劇

ビジネス情報月刊誌「エルネオス」連載──①(5月号=5月1日発売) http://www.elneos.co.jp/ 硬派経済ジャーナリスト磯山友幸の≪生きてる経済解読≫編集部のご好意で毎月発売日である1日にブログでも公開することになりました。 原発事故の連帯責任? 東日本大震…